僕は空想しプランを立てる

お笑い用ブログ

空いているのに相席2

空いているのに相席2を新宿シアターモリエールまで見てきました。

出演作演出メンバーは前回と一緒です。

いつも読みやすいレポを書いている訳ではありませんが今回のレポは本当に読みにくいです。先に謝っちゃいます。覚えている事をなるべく書きたい!という強い気持ちとその気持ちに全然追いつかない文章力のせいです。
すみませんねぇ。

 *

椅子取りゲーム/OPVTR/流しの兄弟/帽子/晩ご飯/政見放送
ボッシュートタンポポの綿毛と清水アキラ
ハーフタイムショー(ファイト!ファイト!ちば)
カリオストロの城/声/ガーディアン・エンジェルス
ヒロト/一言コント/大喜利部/魔王/
ケント/毒蝮三太夫のミュージックプレゼント最終回/ホーム



私が行ったのは初日と千秋楽。初日はアフタートークゲストに麒麟川島さんが、
千秋楽にはせきしろさんと上田さんが登場し相席メンバーが勢揃い。ライブの後にトークのゲストで出る仕事なんて始めてだと戸惑う川島さん。
「雑炊だけ食べて帰るみたい」w
初めてだからライブ中いっぱい感想メモを取ったという川島さん。



椅子取りゲームは例の清原さんの引退で歌う長渕さんに合わせて椅子の周りをぐるぐる回り、長渕さんのタメが入って演奏が止まった瞬間椅子を取るコント。前回の相席や数々のユーモアイベントでも歌う長渕さんは散々見てきたけどまだこんな使い方が出来るのか!と感心してしまいました。

川島さん曰く「長渕の無駄使い」w



『流しの兄弟』はAさん作の長尺コント。
客(高橋)がふらっと入ったバーのママ・ミチヨ(山脇)から今日は馴染みの流しが来るから聴いて行ったらどうですか?と勧められるところから始まります。

前回の『殺陣師左近』のように随所にアドリブゾーンがあり下町親父よろしく口は悪いけど人懐っこく自由に振る舞う兄役のAさんの言動が楽しく、兄想いであり、時折手を焼かせるほどの泣き虫弱虫っぷりの弟役の高佐さんがいじらしい。
流しの兄弟2人の楽しい掛け合いを馴染みのバーのママが明るく乗せて客である高橋さんのツッコミでバカバカしさを引き立てます。

流しはギターではなく弟が弾くピアニカ、リクエストした曲はちゃんと歌わない、頼みもしないオリジナルの曲を歌う、リクエストした尾崎のI LOVE YOUを知らないと泣き出す弟、歌を聴かせずただの兄弟けんかのような立ち話にも金銭を要求する、ヤギの物まねでスタンドバイミーを歌うなどいい加減な流しっぷりに客を店から出て行かせてしまうものの、客はその時のスタンドバイミーをサンプリングしそれが流行歌になり、それを知らない兄弟は夢破れる形で東京を去る…というナレーションベースで知る物悲しいオチに軽く衝撃をうけるコントでした。

ライブ初番にしてはアドリブしまくりで良い意味でのおふざけが凄く楽しかったのに、オチはやけに悲哀をまとう感情に落差のあるコントが出てきてビックリ!このコントを初番に持ってくる事に上田さんも不思議に思ったらしくAさんに理由を聞くと
「アドリブもきくしなにより勢いがあるから」また
「バース掛布時代の真弓みたいな一番打者のイメージ」と独特な表現をしていました。分かる人には分かるのだろう。

流しの2人の掛け合いっぷりに川島さんが
「平成の(ドリフの)バカ兄弟」と表現したのはなるほど納得。
最終日はAさんのアドリブが増し増しになっていて初日に一度見てるのに涙を流して笑ってしまったほどです。
高橋「ジョンレノン、ココイチ喰わねーよ!!」ww

ミチヨに絡む時に「おい、みさえ〜」とクレヨンしんちゃんの物まねをしたAさんにアフタートークで
「ベテラン芸人がクレヨンしんちゃんの物まねするの初めて見ましたよ!」とまさかの物まねにビックリした高橋さん。
「しかも昼公演で『カール!』って長嶋茂雄の物まねしたでしょ!」Aさんの物まねの引き出しw

ミチヨとの思い出話をAさんが静かに話すシーンで弟・高佐さんがピアニカ弾いている曲を聴いて高橋「太田胃散の曲じゃねぇか!」w「今までで一番寂しそうな曲だったぞ!!」wwA「太田胃散は『分包』の方ですよ」www
こんなシーンが楽日ではボコボコ足されていたものだから初日に比べてスゲー長くなっていました。最高に面白かったです。

ミチヨと兄さんの関係が凄くよかった。特別色っぽい関係ではないのだけれど、兄さんの口が悪くてどうしようもないけど、すべてを許してる感じが。ただ面倒見が良いってだけかもしれないけれど。

去年の『首つり自殺』の魔法少女ピピと保護司さんとの関係みたい。あの2人が可愛くて愛おしくて、ライブが終わった後「もう見れないのか」と思って暫く引きずったものです。



『晩ご飯』はヨネスケに扮した尾関さんが大きなしゃもじを持って晩ご飯を食べに家を訪ねるが、子ども達(高橋・高佐)がヨネスケを恐れ居留守を使うも家に上がらせろとしつこいヨネスケとの攻防を繰り広げる。

ベースは七匹の子やぎ、オチはヨネスケを指差して「このおじさんおかしいんです」wwまさかの志村イズム。

「全然オチが面白くなかった!」とはっきり言ってしまう川島さんに「えー!?」と大げさに驚く演者側が楽しい。「稽古中せきしろさんあんなに大笑いしてくれたのに!」と高橋さんwガラス音の『パリーン』の後の太鼓の音に合わせて手を踊せる件を見て大笑いしてるせきしろさんは容易に想像がつくなぁ。

最終日は尾関さんのヨネスケが第二形態(地を這うような化け物)になったり、晩ご飯を食べられないのを我慢できずに手持ちのしゃもじをかじったりかなり妖怪じみていました。でも最終的には「そうです、私がおかしな晩ご飯おじさんです!」「ごちそうさん!」パリーン!でオチちゃうから笑うしかないなぁ。



カリオストロの城』は銭形に扮するルパンが実は竹下景子(高佐)ラストの名言を発する銭形が八千草薫(尾関)という配役のミスマッチさが笑いを誘う大御所女優コント。バッファさんのコントを彷彿とさせますね。高佐さんのピンスポで繰り広げるピストルアクションと良い女っぷりがやけに様になってて面白かったです。

最後の『ホーム』というコントでも出てくる竹下恵子役の高佐さんがトランプのハートの3とクイーンの絵柄のTシャツを着てるんだけどアフタートークで川島さんが
「あれは三択の女王という意味ですか?」と聞くと分かってくれた?と言わんばかりに笑顔を見せるAさんが楽しい。アイロンプリントでわざわざ作ったんだなーとは思っていたけどそんな理由があったとは!そういう事を考えつくのはたいがいせきしろさんらしい。ばかばかしいなぁ。面白いなぁ。



ヒロト』はブルーハーツのライブという設定でライブパフォーマンスのヒロトの真似を高橋さんがするだけのコントなんだけど、目の見開き方が怖い怖い!素肌に赤のジャンパーを着て昔のヒロトっぽかったけど髪型はいつもの高橋さんだし、首を前に突き出しあのヒロトさん独特の猫背、さらに舌も中途半端にダラリと出してくるもんだからただのアブない人にしか見えない。
演出の上田さんから『このVTRを見てください』と指示があってそれを研究しながら練習したそうだけど「ヒロトさんと高橋さんのヤバさはまたベクトルが違うんですよ」と高佐さんw川島メモには「ヒロトがヒドい」と一言だけ書いてあったそうです。みんな思う事は一緒だ。「あれはハイロウズの頃のヒロトだったかな…」と高橋さん。言い訳にもなってないっす。

しかし最終日、このコントの作演出の上田さんが客席で見た感想は「最初出てきたときヒロトっぽくてビックリした!」稽古中この映像見てくれと指示した時は全然似てなかったけど今日見たら良かったと言ってました。「舌を出すのと唇を尖らすのがポイントでしたね」と上田さんも満足そう。
高佐「でも途中たけしさんとかになってましたよ!」初日から最終日の間までに何があったか知りませんが最終日はヒロトをやってる合間に何故か腕を90度に曲げて走る『たけし走り』や、「バカヤロウ」と突っ込むマイムが加わってて超面白かったです。「あれはクロマニヨンズの頃のヒロトですよ」と高橋さん。そんなバカな!



毒蝮三太夫のミュージックプレゼント最終回』
「最終回はデートなんだよ!」と憎まれ口をたたき、「まむちゃん」と慕って来たお年寄り(高佐・山脇)を追い返す毒蝮さん(A)。実は敵(尾関)と戦うため皆を巻き込まなないための作戦だった。敵と戦う毒蝮さん…実はそれを知っていたお年寄り達が戻ってきてお年寄りが「ゆうゆうワイドのテーマ」を歌い愛の力で敵を苦しめるも、最後は敵に抱きつき「さあ、『デート』としゃれこもうぜ」と自分を犠牲にして敵とともに時空のねじれに消えていく蝮さん…という冗談ぬきに笑いの中にもホロリとさせられるヒーローものコントでした。

Aさん演じる毒蝮さんの正義感の強さが格好良く「本当に守ってくれてる感じが伝わってきた」と高佐さん。しかしAさんは「ほとんどドラゴンボール」w確かに敵役の尾関さんはフリーザを思わせるオネエ口調だし「クリリンのことかー!」を彷彿とさせる「立川談志のことかー!」というセリフがありましたね。構えのポーズも悟空を参考にしたと言って構えてみるAさん。それを見て「カードダスの悟空ですよね?」とマニアな表現をする川島さんとAさんがきゃっきゃ楽しそうにしてる中、置いてかれる他の演者と客w



『ホーム』は売れない芸人(高橋)と田舎に帰るために自分の元を去っていく彼女(山脇)とのホームでの会話が多くを占めるコント。ネタ終わりのタヌキのアイテムをつけたままホームに来てしまいそれをからかう彼女。そこから2人の出会いから今まで2人で慎ましながらも楽しく過ごしてきた思い出を話をしてくうちしんみりしてしまう。そんな空気に堪え兼ねて「タヌキ語で話して」とおちゃらけて別れの悲しさを紛らわせる彼女が切ない。「ずっとタヌキのネタをしてね」と願う彼女に高橋は餞別にと財布からお金ではなく葉っぱを出して彼女の前で最後までたぬきとして芸人を演じてみせる。

一転「こういう別れ方をした彼氏を捜している」という再会番組に彼女が出るも高橋は番組には現れず。「あの後彼は母親の病気で田舎に帰ったけどタヌキのネタは続けているかもしれない」と聞かされる彼女。来ないかわりに預かっているという手紙の封筒をあけると手紙ではなく葉っぱが入っている事に何かを悟り泣く彼女。

暗転、肩をふるわせて泣く高橋の姿でコントは終わる。


前回の『ラジオ』同様、「泣きのせきしろ」とアフタートークで揶揄されるほど心にジンと来るコントでした。

川島さんも「グっときた」と言っていましたよ。しかし唐突に転換する番組のシーンはどう見てもコミカルなので(コメンテーターに別のコントで登場済のケントデリカットと竹下景子w)その後の泣きのシーンをやる高橋さんも「泣かせようとしたらいいのか笑わせようとしたらいいのか…」と戸惑っていたご様子。私も最初「これは泣いてるの…か?」と戸惑いましたけど一瞬で「ああ、これは(泣きの方で)ヤバい…」と気持ちをグッと堪えました。

しかし『ホーム』のテーマソングの「なごり雪」からグラデーションのように入れ替わる嘉門達夫の「なごり寿司」がバックに流れ始まるエンドロールにそんな悲しい気持ちはすぐにどこかにいってしまいました。


作演出のせきしろさんは「悲しくなるから演出したくない」と言い出したため、山脇さんと高橋さんは2人で稽古をしなければいけなかったとか。彼氏役の高橋さんは本当にかっこ良かったです。別れを惜しんで泣く彼女の頭をなでる仕草も様になってました。ヒロトをやった人と同一人物と思えないくらいの男前っぷりでしたよ。

上田さんは初めて見た感想として、
「最後の一人で泣くシーンいらなかったんじゃないかな、と…」
と言ってましたけど、初日に見て一瞬戸惑ったこのシーンは回を重ねて見るごとにグっとくる不思議さがあるんですよ。



ボッシュート』はその名の通り世界不思議発見をベースにした星新一オチのSFコント。草野さんやまことくんや黒柳さんやでんじろう先生など実在の人物がいっぱい出てくる(そして誰一人ものまねをする気がない)感じが面白い。

『たんぽぽの綿毛』はギース2人による物まね王座で淡谷先生に点数をもらえないで落ち込んでいる清水アキラタンポポの綿毛がやさしく語りかけ励まし淡谷先生の気持ちを代弁するハートフルなファンタジーもの。

『魔王』はこちらもギース2人によるシューベルトの魔王の歌にのせて東京フレンドパークが表現された歌ものコント。息子(高佐)のパートは本家魔王の歌を歌っているだけなのに父親(尾関)のパートでフレンドパーク感が満載に。ホンジャマカの着ぐるみが化け物に見えたりしていました。

真っ赤なベレー帽とジャンパーに身を包んだガーディアンエンジェルスの「街のチーマーがこわい」と相談にのる真っ黒なタートルとニット帽子に身を包んだ黒沢年雄が力をあわせて街のチーマーに戦いを挑む様は完全にスイミーのそれだしと馴染み深い物語や歌が意外な設定と合わさってとても楽しいコントに仕上がっていました。



その他の川島さんのアフタートーク

全体的に省エネだと川島さん。ベースの衣装は黒のロンTに黒ボトム。そこからジャケットを羽織れば草野仁ニット帽をかぶれば黒沢年雄、トレンチにハットで銭形。「唯一お金がかかってたのがタンポポの綿毛」wたしかに白の全身タイツに綿毛っぽいふわふわしたのが唯一「このコントのために作ったんだな」感はありましたね。

麒麟はギースとキングと山脇さんで久馬さんの月刊コントで過去一緒だった回がある、Aさん仲間はずれですね、という話から実は川島さんがAさんがきっかけで芸人を志した話をしていました。
京都で引きこもりの状態で部屋にテレビはなくラジオしか聴いていない時に雨上がりさんとバッファさんがラジオをやっていたのを聴いていてある日木村さんがあまりにもスベるから、スベるたびに一枚脱いでけと指示され30分で全裸にされてもまだスベるものだから陰毛を燃やされる事になった木村さん。
「ラジオから『アチ!アチ!』って聞こえるのがたまらんかったんです」
こんな楽しい現場で仕事したいという想いから芸人になろうと決意したと川島さん。いい話ではあるけれど、高橋「あんまり公では言えない理由ですね…」陰毛だからねw

川島さんが木村さんと初めて会った時は、若手が大勢いる前で恐い顔して睨んでくるから芸人は普段は厳しい人なんや…と思っていたら「だれや!俺の靴隠したん!!」ww
川「その日から僕の中では木村さんではなく「木村」になりました」ww
高橋「Aさんの色々な物隠してみたいですね」w

あと川島さんが麒麟のライブのゲストでラバーガールが出るからどんな人かと高橋さんやギースに聞いてみたり。「クールなネタやる人らやから難しい人かなと思ってたけど、今日自分の広告(AGAの車内広告)と自分をこっそり写真とってツイッターであげてるのみて「なんや普通の人や」と思って安心しました」飛永さんww



その他の上田さんのアフタートーク

前回の相席は忙しくて脚本のみの参加、今回も東京に来れたとはいえじっくり演出できなく、全部通しで見たのも今回が初めてだそうです。

上田さんの「こっちに動いたら次出る人はスムーズに入ってこれますから〜」と全体のビジョンが見えてるスマートな演出方法に感心したAさん。「芸人は動きながら考えますからね」と高橋さん。ほうほう。

久しぶりに上田さんの脚本でやってドキドキしたけどあてがわれた役が『ボッシュート』の黒柳徹子役だったと言う山脇さんの元ヨーロッパ企画チームのやり取りも楽しかったです。

空いてるのに相席、第三弾はありますか?と楽日のアフタートークで話題になり「良い意味でどちらでも良い」とAさん。その時の気分によってやってもやらなくてもいいと。やるとしてもメンバー変えないでくださいねという高橋さんに「次やる時はラバーガールとか…」と意地悪を言うAさんに「ラバーガールラブレターズはリアルに聞こえるから!」と焦りを隠しきれないギースと高橋さんが面白かったです。



ハーフタイムで流れた千葉のローカルタレントジャガーさんの「ファイト!ファイト!ちば!」は川島さんも上田さんも「あれはなんで流したんですか?」と(当然客も)疑問に思うほど、本編とは全く関係ない映像。Aさんはハーフタイムショーにアイデアはあったと言ってましたがせきしろさんが「いいVTRがあると」言いこれをもって来てAさんが大層気に入ったためハーフタイムショーで流す事になったらしいです。

最初戸惑っていたギースや高橋さんは最終的に聴きすぎて物まねできるようになったと言ってみんなで軽く物まねする流れとかも面白かったです。



初日と楽日とごっちゃになってレポしましたが両日とも違った味わいのとても楽しいコントライブでした。

このライブ本当に不思議なんですけど前売りの売れ行きがあまり良くないんですよ。なんでだろう、みんな来たら良いのになぁ。



ライブが終わってから山脇唯さんが公演中の楽屋の様子を日記で書いてくださっていて、読んだらこれが演者の様子が可愛くて可笑しくて愛おしくてあまロスはかろうじて免れた私が相席ロスに陥ってしまいました。

その日記はこちらに。
http://yuiwaki.tumblr.com/post/75463461770/2014-5

ジャガーさんの歌は頭から離れないしもう…どうしよう…。



そうそう、
ずんの2人から来てたお花が可愛かったです。プラスチックのミニチュアの椅子が2つ並んであってずんの2人がニコニコ笑ってる全身写真を切り抜いてたのが添えてある小さな花の置物。わざわざこうやって最後に書いちゃうくらい可愛かったです。写真撮れば良かったなぁ。