僕は空想しプランを立てる

お笑い用ブログ

空いているのに相席

空いているのに相席を見てきました。初日と楽日。3分の2回見ました。2回見ても楽しい、いや2回見た方がより楽しいライブでした。

 空いているのに相席はバッファロー吾郎Aさん、せきしろさん、ヨーロッパ企画の上田さんが作のコントライブ
出演メンバーはAさん、キンコメ高橋さん、ギ−スの2人ヨーロッパ企画の山脇唯さんの5人で、数秒のものから長編まで20近くのコントを繰り広げました。ユーモアが溢れていました。

以下タイトル。(ツイッターも参考にさせて頂きました)
びっくりジャンボラーメン/OPVTR/未来予想図/ロシアンルーレット
殺陣師左近/子どものたぬき/サリバン先生/究極対至高/恵方巻
一言オチコント/鏡像世界/帰ってきた/あべこべの世界
VTR(8分)/マニュフェスト/空いているのに相席(北の国から
裸の王様/美輪さんとかくれんぼ/首吊り自殺/星の指し示す先
ラジオ/EDVTR/びっくりジャンボラーメンつづき



せきしろさん上田さん(+Aさん)主催の企画ナイト〜ユーモア軍団が出演する一連の○○ナイト(美味しんぼナイト、チーズナイト、節分が待ちきれないナイトなど)
の流れを汲むようなメンバーの今回のコントライブ。一連のライブを知っていないと苦しいかな?と思いましたがそんな事はなく(美味しんぼドラえもん北斗の拳荒井注カラオケボックス事件等元ネタを知っていた方がより楽しめるコントも多少ありましたが)とても楽しいライブでした。

見応えのある長編コント、心温まる恋愛もの、悲哀もの、思いがけない組み込まれ方をしたマンガや野球ネタ等粒ぞろいの中編短編コント、シチュエーションからオチまで一気に伝わってきて爆笑をかっさらう一言ものコントまで多種多様、時間はあっという間でした。もうすこし「次はユーモアはどんなかしら?」と楽しんでいたかった。

『殺陣師左近」はAさん作の全員参加の長編コント。殺陣師役のAさんが時折かますアドリブが楽しくそれにツッコミとしてくらいつく高橋さんが頼もしい。ラジオでおなじみのスジャータチェッカーズ藤井兄弟をF-BLOODと言い換える件、ベテランの大御所が冗談を言うことに戸惑う若手の気まずさを可笑しむあの空気感。自由に振る舞い動き回るAさんとAさんの笑いのスパイスがふんだんに感じられるそんなコントでした。

子どものたぬき、星の指し示す先、など今回ギース高佐さんは短編コントを1人でやることが多かったです。なかでもせきしろさん作の『美輪さんとかくれんぼ』は学ラン姿の高佐さんが隠れている美輪さんを探しているという設定なのだけど、小鳥に美輪さんの居場所を自分に教えないようにと注意を促したり、木の影に隠れているの?とそこにはいないはずの美輪さんを追うマイムをしたり、最後に美輪さんと間違えて黄色の水仙をつかまえたりと、どこなく昭和の耽美な少女漫画を思わせる美青年っぷりでドキドキしました。

一番好きだった『首吊り自殺』は、Aさん作の現実とファンタジーが入り交じった、マンガコントを得意とするこれまたAさんらしい作品。
自殺をしたい高橋さんを悪戯に魔法で救うところから始まる魔法少女もの。魔法少女らしい話し方や仕草とは裏腹に好物は和三盆、裏カジノがやめられないために保護司がついているというディープな設定が笑いを誘う。作中も現実とあの世を行き来しているかと思いきや、とんでもない場所に誘われるオチが待っていたり…。
高橋さんのくたびれたサラリーマンの風体が借金苦という緊張感のある設定にリアリティを持たせる。Aさん演じる魔法少女ピピが本気で可愛く、ピピをいたずらっこな少女のように扱う保護司の山脇さんとのやり取り微笑ましい。

最後の長編はせきしろさん作『ラジオ』
学校の奴らのノリに下らなさを感じる日々を送っていたラジオ番組に投稿している高佐と高橋が出会い、共通のラジオのリスナーのハガキ職人として切磋琢磨し、作家の夢を語り合うが、先に高佐がラジオの作家見習いに選ばれ、選ばれなかった高橋は高佐の前から姿を消す。その後そのラジオ番組のチーフ作家になった高佐の元に応援メールとして高橋からメールが届く。
最後に大オチがあるもののラジオ好きには切なすぎるストーリー。これはせきしろさん曰くほぼ実体験で、自分は高橋側だったと。高佐側の人は「2先くらい前にいる」ほどになっているらしく「みんな知ってるかな…高田文夫って言うんだけど…」というせきしろさんのユーモアは飛び出しましたが、結局誰かは分かりませんでした。

ツイッターで事前にお題を振っていて、お客さんが会場に設置してあるポストに投稿して採用されたらラジオ放送シーン中に読み上げるという試みも面白かったです。有名なハガキ職人さんが採用されたときの会場の「おぉ…」と静かにざわつく感じが良いなーと思いました。採用されたらこの時だけの為に作ったステッカー貰えるっていうのがまた良いこだわりを見せつけてくれますね。

とても楽しいライブでした。作家陣が素晴らしいのはもちろんさすがKOC覇者が2組(の片っぽずつ)、ファイナリストも揃っているだけありますね。

KOCの第一回ファイナリストとして戦ったバッファロー吾郎とギースなんて毛色の違うコント師だと思っていたのに、数年後こんなにマッチするコントライブを一緒にやるとはね。何が起こるかわからないもんですね。